強直性脊椎炎に鍼灸・マッサージ・ストレッチ・エクササイズは有効ですか?
長引く腰痛、強直性脊椎炎かも?
10~30代の方でなかなか腰痛が治らず悩んでいる方。もしかしたら長年長引く腰痛は強直性脊椎炎かもしません。
強直性脊椎炎とは?
- 脊椎や骨盤の炎症が主体となる原因不明のリウマチ性疾患です。
- 症状発症から診断確定まで9年前後となる場合もあります。
- 運動時より、安静時に痛みがあるのが特徴的です。
初期症状
初期には、痛みが強いとき(数日から数週間)と全く痛みがなくなるときの波が激しいことが特徴
患者さんはどのくらいいるのですか?
3万人前後と推察(ヒト白血球抗原 (HLA)の推察による)されていますが、2018年に実施された初めての全国 疫学調査 では患者数は3200人と推定されています。とにかく日本では症例数がすくなくまだまだ分かっていない事が多いです。
男女比
男:女=3:1で男性が多いです。
好発年齢
ほとんどが10~30代で発症します
症状
主な症状
- 腰痛(仙腸関節痛)や殿部痛(坐骨神経痛)
- 首、胸、四肢の大きい関節にも痛みが広がる
- 股、膝、足、肩など大きな関節の関節痛
進行すると
脊椎は次第に前に曲がり(後彎)、前屈みの姿勢
さらに進行すると体を屈伸することが困難になるほど
長期罹患により骨粗鬆症も併発する
痛みの特徴
痛みの特徴は、安静にしても軽くはならず、むしろ動くと改善する
付着部炎
踵、大腿骨の大転子、脊椎の棘突起、肋骨や鎖骨、坐骨 結節などの靭帯が骨にくっつく部位の痛みが起ります。
約30%の人に眼の症状
⇒前部ぶどう膜炎(虹彩炎)
眼の痛み、充血、飛蚊症
きちんと治療すれば予後良好、失明することはない
全身症状
- 体のだるさ
- 疲れやすさ
- 体重減少
- 微熱
- 高熱
原因
原因は不明
ヒト白血球抗原 (HLA)のうちHLA-B27との強い関連性があると考えられている
家族内発症は10数% 遺伝する可能性があります。
治療法
- 残念ながら根治療法はありません
- 薬剤による治療や運動療法などが推奨されています。
- 運動療法・・・体全体を動かす運動、ストレッチ、腹式呼吸、太極拳
- 入浴で良く温めることも良い
強直性脊椎炎に鍼灸・マッサージ・ストレッチ・エクササイズは有効ですか?
強直性脊椎炎に、鍼灸・マッサージはストレッチ・エクササイズと組み合わせて行うととても有効です。
強直性脊椎炎に対する鍼灸マッサージ施術
- 鍼灸マッサージ施術で楽になる方が多い
- こわばりの緩和、筋緊張の緩和、リラックス効果として有効
- 根治的治療ではなく、対症療法として行う
- ある程度痛みが治まっているタイミングで受療
- 疼痛が強いときはNG
- バキバキするカイロプラクティックや整体はNG
- マッサージだけでなく、エクササイズ・ストレッチも合わせて行う
- 特にマッサージで筋緊張の緩和、リラックスして、ストレッチで筋肉を伸ばし体全体を動かすエクササイズで姿勢を整えます
- 脊柱が前かがみの姿勢で固まっていく事を防ぐ・予防することにつながる
マッサージや漢方など、痛みが楽になるのであれば試してみるべきです(ただし、猛撃矯正療法だけは避けましょう)
日本整形外科学会「強直性脊椎炎」
予後・経過
- 10~20代で発症
- 病勢のピークは20~30歳代
- 40歳代にはいると次第に沈静化するのが一般的
- 疼痛が減ってくると今度は脊椎や関節の運動制限、拘縮や強直が目立つ
- 高齢になるまで全脊柱が強直する人はおおよそ1/3
課題
早期発見早期治療が大事だが、症状発症から診断確定まで9年前後となるケースもあるほど、発見治療が遅れる場合が多いので、もっと認知されることが課題
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