脊髄損傷|呼吸・排痰・嚥下リハビリ簡単トレーニング
脊髄損傷の方のための、呼吸リハビリトレーニング、横隔膜(胸郭)ストレッチをお伝えします
この呼吸リハビリ・トレーニング・ストレッチを行うことで期待できる事
- 呼吸障害の予防改善、誤嚥性肺炎のリスク軽減
- 呼吸力の維持向上、
- 嚥下障害の予防改善
- 痰を詰まりを防ぐ。排痰力を上げる
- 姿勢バランスが良くなる
- 呼吸筋を使うと血流がアップし、頭がすっきりする
人は1日2万回呼吸する
人は1日2万回も呼吸するので、呼吸筋が落ちるそれだけで体の機能は落ちてしまう。呼吸の力低下の影響はかなり大きい。
『自分で行うメニュー』と『パートナーと一緒に行うメニュー』に分けています
脊髄の損傷レベルによって自分で動かせる範囲が異なります。ご自身で動かせるパターンのメニューは、パートナーやご家族、ケアスタッフさんと一緒に行ってください。
呼吸障害について
- 吸う筋肉:横隔膜がメイン(60-70%)、肋間筋
- 努力時吸筋(呼吸補助筋):胸鎖乳突筋、斜角筋、小胸筋
- 呼気 横隔膜の弛緩 強い呼気は腹筋
脊髄損傷レベルと呼吸障害
C1-C3:呼吸筋の全麻痺、人工呼吸器
C4-C6:横隔膜のみ可、肋間筋が動かない(胸の開きがない)、呼吸が浅い
呼吸リハビリメニュー
- 胸郭を広げるエクササイズ・ストレッチ
- 息を吐き切る運動・ストレッチ
- 排痰トレーニング
- 横隔膜トレーニング
1、胸郭を広げるエクササイズ・ストレッチ
肋間筋が麻痺しているケースや、上肢の麻痺などでは、長時間同じ姿勢が続き、胸郭が縮こまっています
座位又はベッドで寝た状態で行います。
『パートナーと一緒に行う』
患者さんの両手を握って、パートナーが腕を伸ばして斜め上に上げ、胸郭を広げるようにストレッチをかける。腕を上げた時に息を吸って、下げた時に息を吐く。
『自分で行う』
患者さん自身で両手同士を握って、腕を伸ばして斜め上に上げ、胸郭を広げるようにストレッチをかける。腕を上げた時に息を吸って、下げた時に息を吐く。
2、息を吐き切る運動・ストレッチ
呼吸は息を吐き切ることが大事。息を吐き切ることができないと、呼吸が浅くなります。脊髄損傷の方は息を引き切る力が衰えるので、息を引き切るトレーニングが必要です。
『パートナーと一緒に行う』息を吐き切る
- パートナーは吐くと同時にお腹を圧迫し、吐く動作を補助し息を吐き切る
- パートナーは吐くと同時に両膝を持ち上げて胸に近づける、吐く動作を補助し息を吐き切る
- パートナーは吐くと同時に両膝を左側に倒し、上肢を右側に傾け、捻じり動作を加えて吐く動作を補助し息を吐き切るその後、反対の捻じり動作。
『自分で行う』息を吐き切る
- (上肢が使用できる場合は)お腹を圧迫し、吐く動作を補助し息を吐き切る
- (上肢が使用できる場合は)両脚を抱えて、息を吐く際に両足を胸に近づける
- (上肢が使用できる場合は)片脚を抱えて、息を吐く際に片足を胸に近づける
3、排痰トレーニング
『自分で行う』
咳ばらいをする 瞬発的に吐く力をつける 嚥下障害の予防に重要
4、横隔膜トレーニング
『自分で行う』
深呼吸をかなりゆっくりと吐く
吐くとき、ゆっくり行う理由
横隔膜は筋肉であり、横隔膜も負荷がかかりながら、ゆっくり動くことで負荷を変えることができます。
横隔膜は筋肉です。筋肉は負荷がかかりながら、ゆっくり動くことが苦手=負荷が強い
まとめ
メニュー一覧
- 胸郭を広げるエクササイズ・ストレッチ:『自分で行うメニュー』か『パートナーと一緒に行うメニュー』
- 息を吐き切る運動・ストレッチ:『自分で行うメニュー』か『パートナーと一緒に行うメニュー』
- 排痰トレーニング:『自分で行うメニュー』
- 横隔膜トレーニング:『自分で行うメニュー』
ぜひ積極的に呼吸力向上、排痰力向上、誤嚥性肺炎のリスク軽減のため行ってください!
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