関節拘縮~知っておくとためになる訪問マッサージの豆知識~
ここでは、訪問マッサージの対象症状となる関節拘縮について、関節拘縮の予防方法や治療方法をご案内します。
拘縮の予防法
- 浮腫の予防
- 良肢位の保持
- 関節可動域訓練
拘縮の治療方法
1、物理療法(温熱療法)
2、リラクゼーションとストレッチ
3、結合組織伸張訓練
関節包や靭帯等の結合組織の伸張には20〜30分間の持続的伸張が望ましい。これは、長時間にわたり弱い伸張力を加えたほうが、伸張力を除いた後でもその効果が持続(翌日の ROM の戻りが少ない)するという結合組織の性質があるからです。
4、運動療法
(1)ホールド・リラックス(hold relax)
2~3秒の最大等尺性収縮(ホールド:患者は関節を動かそうと力を入れてもらい、それに対して術者は抵抗をかけてホールド・静止させる)の直後に力を抜かせ,リラクゼーションを得る方法。緊張の低下により関節可動域の増大を得る事ができます。
(2)関節可動域訓練
自動的関節可動域訓練と他動的関節可動域訓練があり、状態によって使い分けます
拘縮と強直の違いとは・・・
拘縮とは・・・関節包外の筋肉・靱帯・神経・血管・皮下組織・皮膚等の組織の変化に起因する関節可動域制限
強直とは・・・関節包内の関節軟骨・骨・関節内靱帯等の組織に起因する関節可動域制限
関節が癒着している強直に関しては、関節可動域訓練はほとんど効果がないので、状態によって治療方法が異なります。
【参考文献】
1)田島達也: 拘縮の概略. 臨床リハ, 5(2), p135-138, 1996
2)武富由雄: 関節可動域制限. 石川 斎ほか(編集): 図解理学療法技術ガイド,
第1版, 文光堂, p54-67, 1997
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